開業資金の用意

店を持つ動機も、しっかりした。熱意もある。事業の見通しもついた。それでも大切なものは、やはりお金です。

資金がないと、設備もそろえられませんし、いい物件も借りられないでしょう。まとまったお金は必要です。自己資金が足りないと融資を受けることを考えないといけませんが、やはり3分の1は、自己資金を用意しないと、融資がなかなか決まらないようです。もちろん、不安定な事業と思われたり、事業計画もあやふやですと、結局は、融資ではなく自己資金のみで開業ということしかできなくなるということもありえます。

お店を借りる場合、初期投資費用は、かなりの金額になります。保証金で賃料の10ヶ月から20ヶ月分、預けないといけないところもあります。内装費用が必要な場合もあることでしょう。周りの相場よりあまりに安い場合は、飛びつかず、なぜ安いのかをきちんと調べないと、すぐに退去する事情がでてくることもあります。

物件選びは慎重に

いい物件だと思うと、ほかの人に押さえられないようにと、即決しがちですが、とにかく焦らずに時間をかけるべきです。可能ならば、飛び飛びに複数の駅をあたってみることも、考えに入れるといいでしょう。あまりに自宅から遠いと、通勤にも時間がかかるので、その兼ね合いもあります。

住民の年齢構成、昼と夜とでの人通りの違い、ライバル店との距離なども考えないといけません。

店の物件選びも、駅前や人通りが多いところ、電車の急行や特急がとまる駅の周辺は、賃料が高いと言われています。だからと言って、裏通りや、通りに面していないところだと、借りるのに安くすむでしょうが、宣伝、集客に相当工夫が必要になり、結局経費が高くついたということにもなりかねません。

以前、朝日新聞の55歳以上を対象にした開業関係の記事でも、「賃料は3日で稼げ」という言葉がありました。その記事から引用させていただきますと、「月9万円なら、毎日3万円の売り上げがなければ、もうけが出ない」とありました。

どうしてもうまくいかない場合は、事業計画の練り直しも必要となるでしょうし、小さく生んで大きく育てるタイプでもいいような場合の業種であれば、かえって、自宅で開業することも視野に入れるべきでしょう。開店直後は、なかなか集客につながらないことが多いので、口コミができるまで、軌道に乗るまで、実際に開店して走りながら考えるという手もあるかもしれません。