せどりが、NHKでも取り上げられて
前回、最近どういうわけか、「せどり」という言葉を見かけるようになったことをブログに書きました。
もともとは、古本、それも「掘り出し物」を探しだして、利ざやを稼ぐという言葉であると、私は理解していました。そのため、比較的前から言葉自体は、聞いていました。
それが、古本業界でないところでも聞くようになり、「せどり」のやり方を書いてある書籍も売られたりしていました。最近では、ネットでは塾形式のものまであるらしいことも聞きました。取り扱う商品は、古本に限らず、ありとあらゆるもの、CDやDVD、そしておもちゃもと、取り扱う範囲は広いようです。
ツイッターでも見かけることが多くなったので、一部の人が商売にしていたのが、ブームにでもなったのかと思っていました。
そうしましたら、平成26年8月2日のNHKニュースで、セドラーという言葉がニュースになっていました。「売買を仲介して手数料を取るというせどり」という言葉から「セドラー」と言われていると説明がありました。
その時の報道は、こちらで見ることができます↓。
おもちゃ転売で高騰 懸念の声も NHKニュース
「高値で転売し、利益を得ようとする人たちの存在が指摘されて」いるということだそうです。NHKのページには、「人気が高く、需要と供給のバランスが崩れて品薄になりそうな商品の情報を仲間と共有し、仕事としてやっている」ということが書かれていました。まるで、コンサートチケットの転売のようです。
NHKのニュースによると、子どものおもちゃである「妖怪ウォッチ」では、3,200円(税抜)の5倍もの値段で、ネットオークションで売られているそうです。
テレビに声だけ出ていたセドラーの人は、「仕事としてやっている」とのことなので、古物商許可も取っているのだろうと思います。
古物商許可が必要か、必要でないかは、以前にもブログに書きました。警視庁のページでも書かれているように、自分のものを売るだけなら、個人でネットオークションをやっている人もいるように、古物商許可は必要ありません。
許可・届出の確認:警視庁(このページに書いてあります)
しかし、「最初から転売目的で購入した物は含まれません」とあるように、転売屋、転売目的で買っている人のものは、「自分の物を売る」とはみなされません。個人で持っているものが不要になったので、ネットオークションで売っているだけ、というわけにはいかないのです。
新品のものを小売店から買って、ネットオークションで売る場合は、古物商許可が必要かどうか、地元の警察署に確認しておいたほうがいいと思います。警察がどう判断するか、心配しながらネットオークションで売るよりも、「仕事として」やっているのなら、きちんと、警察に確認しておいたほうが安心できます。
いずれ中古品店からも仕入れをするなど、手広くやるのなら、できれば、悩むより古物商許可を取っておいたほうがいいと思います。古物商許可の審査には、40日程度かかります。書類の準備などを見込んで、2ヶ月は時間的余裕を見ておきましょう。
8月2日には、「妖怪ウォッチ」の新商品の発売で
また、平成26年8月2日には、朝日新聞でも、「妖怪ウォッチ」のことは報道されていました。
妖怪ウォッチに行列、親は大変 「とりつかれたみたい」:朝日新聞デジタル
妖怪ウォッチのゲーム機でゲームに勝つと、妖怪メダルがもらえるとかで、ゲーム機の前には、子どもたちが長い列を作っているそうです。10年ほど前に、ムシキングで、ムシキングカード欲しさに、ゲームをしていた子どもたちの再来のようにも思えます。
「メダルの入荷を尋ねる電話が後を絶たない。新商品の発売日には開店前から列ができ、あっという間に売り切れるという。ネットのオークションサイトでは、10倍以上の値で落札される例も珍しくない。
別売の腕時計型の玩具があれば、メダルを装着して妖怪を呼び出す雰囲気を味わえる。2日には腕時計型の新商品が発売される」
(上記、朝日新聞平成26年8月2日記事より一部引用)。
このように、「10倍以上の値で落札される例」もあるということは、加熱しているということでしょう。
携帯型ゲーム機でも遊ぶことができ、主人公と同じ「妖怪ウォッチ」のおもちゃを買うことで、リアルに自分もなりきれる。仮面ライダーベルトみたいな気分になれるのでしょうね。妖怪ウォッチを持っているだけではダメで、友だちになった妖怪を呼び出すには、妖怪メダルが必要ですし、この妖怪メダルで、店頭に置かれているゲーム機でも遊ぶことができる、という、ある意味、親や祖父、祖母にとっては、子どもや孫のためにお金を使うことになる遊びですね。
このようなものは、ブームですから、いつまでも続くことはありませんが、どのように収束していくのでしょうか。すぐに収まるのか、思ったよりも数年続くのでしょうか。