行商とは、何かについて

古物商許可申請において、気になる言葉に、「行商」というものがあります。

 

若い人は、ご存知ないかもしれませんが、以前は、野菜や魚などを車やリヤカーで運んで、いろいろな街で売っていたのです。その販売方法を行商と言っていました。今でも、地方では、背中に荷物を背負って、電車に載って、野菜や魚、雑貨などを運んでいる女性たちを見かけることがあるかと思います。

店舗はなく、路上や空き地などを使う場合が多いです。私が住んでいるところでは、桃や柿など季節の果物を運んできて、住宅街をトラックなどで回っているのを見かけます。

 

さて、古物商許可での「行商」は、どのようなものでしょうか?申請書に出てきますが、なんだか、古めかしい言葉に感じますね。

露天や公園の片隅などで売ったり、骨董市や蚤の市で売ったり、デパートの催事場で売るなど、自分のお店(営業所)以外で、古物営業をすることを「行商」と言います。自分の営業所を離れて、取引を行うことです。

 

古物商が集まる古物市場で取引することもそうですし、道路や公園などで仮設の店舗、露店を出すことも、行商となります。中古車のセールスマンが、お客様のご自宅に出向いて、中古車の売買をすることも、そうです。この場合、古物営業では、「行商する」ということになります。

 

古物営業法11条には、行商をするとき、競り売りをするときは、許可証を携帯していなければならないと定められています。これは、従業員であっても同じで、その場合は、従業員に「行商従業者証」を携帯させなければならないと、決められているのです。

さらに言うと、そもそも、古物商は、法律で、古物を「買い受ける」場所が限定されています。自分の営業所、すなわち、自分のお店ですね。それと相手方の住所、居所でないといけないのです。スーパーの出店とか、広場や公園での「買取」は、できないことになっています。

 

デパートの骨董展でも、古い雑貨や食器、着物など売っているのを見ることはあるでしょうが、買取は見かけませんよね。

 

買取は、制限があるのだと覚えておいてください。たとえ、一般の方からの買取でなく、会社の取引であっても、古物を買い受ける、売買の委託を受ける、売買や売買委託の契約を結ぶなど、自分の営業所か、相手方の住所、居所でないとできません。出店や、催事場で買い取ることは、できないことになっていますので、注意が必要です。